WordPressの引っ越し先は、別のCMSとは限らない。AIと育てる自分のホームページへ

NEW10月23日公開
AI相談📅 2026-10-23Codex

※内容は運営者が考え、AIで整えています。

必要な機能を選び、自分のサイトを組み立て直すイメージ

「来月の体験教室のお知らせを、ホームページに載せたいだけなのに。」

仕事を終えてパソコンを開く。写真も文章も用意した。けれど管理画面には、プラグインの更新、バックアップ、PHPのバージョンについての通知が並んでいる。

更新して壊れたら困る。放っておくのも心配。結局、お知らせは明日に回す。

これは、小さな教室を運営する人を想定した架空の場面です。伝えたいことがあるのに、道具の管理で手が止まる。そのもどかしさは、ホームページを持つ人なら想像できるのではないでしょうか。

そこで考えたいのが、WordPressから別のCMSへ引っ越す前に、「自分に必要なサイトの仕組み」をAIと作る選択肢です。

CMSは、記事や画像を管理する仕組みのこと。既製品を選ぶだけでなく、必要な機能を小さく作る道もあります。公開する部分をシンプルにすれば、サーバー代を無料枠に収められる場合もあります。

AIとなら、今のサイトをそのまま運ぶだけでなく、「こうしたかった」という希望に合わせて、引っ越し先を作っていけます。 大切な記事や写真は残し、見せ方や更新の方法は変える。そんな、思い通りの引っ越しを目指せることが魅力です。

ただし、「自作なら絶対安全」「全部無料」「移せば検索順位が上がる」という話ではありません。まずは、いま起きている問題を正しく知るところから始めましょう。

仕様・料金の確認日:2026年10月23日。教室の場面と管理画面は説明用の想定例で、実在の顧客事例や導入実績ではありません。

PHPの問題は、WordPressの更新ボタンだけでは解決しない

記事、WordPress、PHP、サーバーを重ねて、修正対象となるPHPの層を示した説明図
記事の下にはWordPress、その下にはPHP。直す場所を取り違えないことが大切です。

PHPは、WordPressを裏側で動かしているプログラミング言語です。お店に例えるなら、記事が店頭のメニュー、WordPressが注文を扱う仕組み、PHPがそれを動かす厨房の設備、と考えると近いでしょう。

2026年10月21日、PHP公式は、ログインしていない攻撃者にもサーバー上で不正な処理を実行されるおそれがある、二つの重大な脆弱性を公表しました。識別番号は CVE-2026-109618、CVE-2026-109619。修正版は PHP 8.2.35/8.3.36/8.4.27/8.5.12 です。使っている系列の修正版、または対応する修正を含む提供元の更新が必要になります。PHP公式の注意喚起

厨房の設備の不具合なら、メニューを書き直しても直りません。同じように、WordPress本体やプラグインを更新しても、サーバーで使うPHPが未修正なら、この問題への対応は終わりません。

今回の問題は「古いWordPressだけの話」でも「WordPressだけの話」でもありません。PHPでWebリクエストを処理する環境が対象で、攻撃が成立する条件は構成によって異なります。「すべてのサイトが侵入された」という意味ではありません。PHP公式の対象環境と対策

まずは、サーバー会社に一つ確認する

専門的な設定を手探りで変更するより、管理を担当する人やサーバー会社に、次のように確認してください。

私のサイトで実際に使っているPHPは、CVE-2026-109618とCVE-2026-109619への修正が適用済みですか。修正を反映した稼働状態まで確認してください。

提供元によっては、見かけのバージョン番号を大きく変えずに修正を取り込む場合があります。番号だけで判断せず、対応状況を確認することが大切です。EUのサイバーセキュリティ機関ENISAなども、提供事業者と連携した更新を呼びかけています。ENISAの共同声明

引っ越しの検討と、いま動いているサイトの修正は別の仕事です。 新サイトができるまで、古いサイトを未修正のまま置いてよいわけではありません。

そのうえで、こう問い直してみます。

「このホームページに、本当にこれだけの仕組みが必要だろうか?」

EmDashもAIで動かせる。選ぶ基準は「誰が、何を更新するか」

共通のサイトを、管理画面とAIへの会話という二つの入口から編集する概念図
管理画面とAIは両立できます。比べたいのは、使う入口より、必要な機能と保守の負担です。

教室のホームページに必要なのが、教室紹介、料金、アクセス、お知らせ、問い合わせ先だけだったらどうでしょう。

読むためのページをあらかじめ作って配信する「静的サイト」を中心にすれば、閲覧のたびにWordPressやPHPを動かす構成を避けられます。フォームや検索など、必要な動きだけを別に用意する考え方です。

この構成なら、公開部分のPHPに由来する問題を切り離せます。ただし、管理画面、使っている部品、アカウント、公開の仕組みは引き続き守る必要があります。安全に近づけるのは、「自作」という名前ではなく、守る範囲を小さくできる設計です。

「EmDashか、Codexか」という二者択一ではない

WordPressの移行先として話題になるEmDashについては、押さえておきたい点があります。

EmDashは、管理画面を人が操作するだけのCMSではありません。 公式ドキュメントには、AIと接続するMCPという窓口があり、記事の作成・編集・公開、画像の管理などを会話で進められると書かれています。Codexとの接続方法も用意されています。EmDash公式:AI Tools

つまり、EmDashを使いながらCodexに操作を頼むこともできます。「AIを使えない人向け」と限定するのは正確ではありません。

それでも私は、AIと一緒に移行後の点検や保守までできるなら、別の汎用CMSを必ず入れる必要はないと考えています。

たとえば、「この説明を短くして」「体験教室の案内を見つけやすくして」「申し込みまでの順番を変えて」と頼みたいとき。記事の文章だけでなく、ページの構成や更新の仕組みまでAIと見直せることに、魅力があります。

これはEmDashではできない、という意味ではありません。どの構成でも、コードを変更できる範囲と、内容を編集できる範囲を分けて考える必要があります。

更新する人・仕事 選び方の目安
自分が中心で、少数のページや記事を更新する ファイル中心のサイトをCodexで編集する構成が候補
スタッフも日常的に投稿し、権限や承認を分けたい EmDashなど、編集・権限管理が整ったCMSが候補
既存の予約・会員・販売機能が業務に深く組み込まれている WordPressの適切な保守継続も含め、機能ごとに移行可否を判断

自分で管理画面や公開機能を作れば、それも小さなCMSです。既製品の利用料が減っても、保守の責任までなくなるわけではありません。

大切なのは、「ほかのCMSへ移れる技術があるか」だけでなく、「半年後にも自分や担当者が安心して直せるか」です。

無料にできるのは、主に「公開ページの置き場所」

Cloudflare Workers Static Assetsでは、静的ファイルへのリクエストは無料・回数無制限と案内されています。一方、プログラムを実行するリクエストには別の料金・制限が適用されます。Cloudflare公式:料金と制限

小さな教室やお店の紹介サイトなら、この仕組みを使って、公開ページの配信費を無料にできる可能性があります。

ただし、独自ドメインの更新料、AIの利用料、画像・動画の生成、動画の保存や配信、管理用データベースなどは別です。「ホームページを無料で始める」と「事業の発信をすべて無料で回す」は、分けて考えましょう。

ブログもリールも一つの管理画面へ。まず1ページから移そう

一つの現場メモからブログと縦型動画を準備し、人が確認してそれぞれの公開先へ送る流れ
一つの素材から複数の発信へ。下書き、確認、公開結果をまとめて見られる仕組みを作ります。

先ほどの教室の例に戻りましょう。体験教室が終わり、運営者の手元には写真と短いメモが残っています。

「初めての方が多かった」「最初に道具の説明をした」「次回は持ち物をもっと分かりやすく伝えたい」。このメモを、別々のサービスへ何度も入力する必要はありません。

自分のサイトに、ブログとリールの素材・下書き・公開状況をまとめて扱う管理ページを用意するのです。たとえば、こんな構成です。

管理ページの場所 そこで行うこと
素材を入れる 写真、現場メモ、伝えたいことを登録する
ブログを整える AIが作った原稿を読み、写真と事実を確認する
リールを整える 同じ内容から短い台本を作り、動画・字幕・音声を確認する
公開する ブログとSNS、それぞれの公開先・状態・URLを確認する

これは完成済み製品の標準機能を紹介しているのではなく、自分用の管理画面として実装する設計例です。

記事をサイトへ出す処理と、リールをInstagramへ投稿する処理は別に作ります。動画生成の仕組みや、投稿先への正式な接続も必要です。MetaのInstagram APIにはリール投稿機能がありますが、対象アカウントや権限などの条件があり、画面にボタンを置くだけでは投稿できません。Meta公式のInstagram API資料

最初は「ブログを公開する」「動画と投稿文を書き出す」まででも十分です。SNS連携の条件を確認できたら、承認した内容を投稿し、失敗や二重投稿を確認できる仕組みを追加します。

AIへの頼み方を、少しだけ紹介します

サイトを作る際は、見た目に加えて「どう更新するか」も一緒に伝えます。

教室の紹介サイトを作りたいです。教室紹介、料金、アクセス、お知らせを用意してください。

公開ページはできるだけ静的にし、記事と画像は後から編集・持ち出しできる形で保存してください。

運営者だけが使える管理ページを作り、ブログの下書き、画像、リールの台本と動画をまとめて確認できるようにしてください。AIの修正案は公開前に比較でき、元の状態へ戻せるようにしてください。

まずは公開せずに試作し、必要な費用と、外部サービスへの接続が必要な機能を分けて示してください。

この指示だけで、本番運用まで自動的に完成するわけではありません。ただ、「おしゃれなホームページを作って」と頼むより、毎日の仕事に合う形を目指しやすくなります。

管理画面にはログインと権限確認を設け、APIキーを公開ページへ埋め込まないこと。変更履歴、記事や画像のバックアップ、公開前の検証も必要です。AIには作業を頼めますが、安全や正しさの確認を丸ごと省けるわけではありません。

残したいものはそのままに。「こうしたかった」を引っ越しでかなえる

教室の運営者なら、AIにこんな希望を伝えられます。

過去のブログと写真、今のURLはできるだけ残してください。教室らしい色も気に入っています。ただ、スマートフォンでは料金と体験申し込みを先に見せたいです。管理画面は、ブログとリールの準備が一か所でできる形に変えたいです。

これなら、残したいのは「積み重ねた内容と教室らしさ」、変えたいのは「情報の順番と毎日の更新作業」だと分かります。完成したページを見ながら、「写真をもう少し大きく」「この説明は元の文章へ戻して」と調整していけます。

引っ越し先の型に自分を合わせるだけでなく、自分の仕事に合わせて引っ越し先を整える。 それが、AIと進める移行の面白さです。テーマやプラグインの設定で届かなかった希望も、必要な部分のコードや仕組みを変えることで実現を目指せます。

もちろん、AIが一度で希望をすべて理解したり、予約・決済などの機能を自動で完全移植したりするわけではありません。「残すもの」と「変えるもの」を伝え、小さく作って比べる。その往復をしやすくする相棒として使います。

移行は「記事を捨てて作り直す」ことではない

教室が何年も書いてきた記事には、説明の工夫、写真、検索から訪れる入口が積み重なっています。そこを残して、新しい仕組みへ運びます。

  1. いまあるものを数える。 記事、画像、URL、フォーム、予約、メール送信などを一覧にしてバックアップする。
  2. 1ページと1記事で試す。 元の内容と画像を保ち、スマートフォンの表示や更新作業を試す。
  3. 管理ページを小さく作る。 まず記事の下書き・確認・公開・差し戻しを扱い、動画機能は必要な範囲から足す。
  4. 古い入口を守って切り替える。 URLをできるだけ保ち、変わる場合は旧ページから対応する新ページへ転送する。フォームなども確認する。

元のWordPressを、見た目が移っただけで削除しないこと。バックアップと復元方法を確保し、移行確認後に旧環境の公開を適切に終えます。

SEOは「どのCMSか」より、何を引き継いで改善するか

「自作サイトにすればSEOが高くなる」とは断言できません。Googleは、検索エンジンが理解でき、人が役立つと感じる内容や構成を案内しています。特定のCMSを離れること自体が、順位を上げる根拠にはなりません。Google公式:SEOスターターガイド

自作で不要な処理を減らし、表示を軽くする。探されている疑問に答える記事を増やす。料金やアクセスを迷わず見つけられるようにする。こうした改善を進めやすくなることが、AIとサイトを育てる利点だと私は考えます。

逆に、移行で記事を消す、画像を落とす、URLを変えて転送しない、といったことは避けたいところです。Googleも、URLの対応付け、リダイレクト、移行後の確認を案内し、検索順位が一時的に変動する可能性を説明しています。Google公式:サイトを移転する方法

よくある疑問

プログラミングができなくても始められますか? まず1ページをAIと試作することはできます。ただし、公開時の認証、バックアップ、フォームなどは別途確認が必要です。不安な部分を支援者に見てもらう進め方もあります。

WordPressはやめたほうがよいのでしょうか? 一律には言えません。必要な機能がそろい、更新と保守ができているなら、続ける選択も合理的です。今回のPHP修正は、移行するかどうかにかかわらず確認してください。

EmDashを選ぶ意味はありますか? あります。編集や権限管理の土台を利用しながら、AIも使いたい場合には候補になります。自作で同じ機能を保守する手間と比較しましょう。

教室の運営者が本当にしたかったのは、更新通知を片づけることではなく、次の体験教室を知らせることでした。

ホームページも、その目的から選び直してよいはずです。

ホームページを「維持する仕事」から、「伝えたいことを育てる道具」へ。

まずは、今のサイトで残したい1ページを選んでください。それをAIと試作するところから始めれば、自分に必要な仕組みが見えてきます。